*ベクターワンライ(#ベクター版よからぬお絵描き60分一本勝負) 參加作
*お題: 読書
*性愛的描写が含まれることがありますが、特定のCPを直接的に言及することはありません。 どうか自由に想像してください。
*韓國語原文: utopia-m.tistory.com/27
┗韓國語原文の作成後翻訳機を使うので文法が不自然かもしれません。
本立てに手を伸ばした。 本の背中を引っぱり出してそのまま本体を引っ手繰れた。 やんわりと懐に入る一冊。 タイトルが金箔で飾られたワイン色の表紙は贅沢で高級だ。
『ベクター、これプレゼント。』
表紙を撫で下ろした指先。 点字のように奴の声が耳元で響く。 何を隠そうか、このような豪華な表紙はしたものの中身は単純明快なファンタジー小説だ。 俺はまだ読んだことないけど。 学校で流行するおかげでちらっと聞いたことはある。
「俺に本をプレゼントするなんて。 奴らしきものなら奴らしきものだ。 」
ガラガラ、軽い摩擦音とともに退く椅子。 ゆっくりと体を座らせそっと机の上に本を置いた。 本来そんなにくすんでいたり 暗い訳じゃなかったけど···やはり表紙が強烈なおかげか。 机が明るくなる気分がこういうことだろう。 静かに悟る。
その日、本を差し出す奴を突き放すかしばらく悩んでいた。 正直荷物じゃん。 食べられるものでもないし本は好みが合わなければ終わりだろう。 何よりお、俺が奴のプレゼントを断ってはいけない理由はないし。 しかし誰が見ても丁寧な包装が俺を引き止めた。 そう、今回は誠意を見て受け入れてくれた。 要するに慈悲を施したということだよ。 ただ気まぐれで。 気まぐれで。
『この本すごく面白かった。 ベクターも読んでみたらいいと思った。 そしてさ…』
それゆえこれも気まぐれの延長線なのだ。 その日に限って気まぐれで奴の本を受け取ってくれる気になり、今日に限って気まぐれで本を読む気になった。 それ以外に他に理由はない。
『この小説の男主人公、すごくかっこいいのが なんだかベクターに似てたよ! それで必ずプレゼントしたかった!』
決して奴の言葉が気になったわけじゃない。 表紙を捲りながら声もなく呟いた.
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