*ベクターワンライ(#ベクター版よからぬお絵描き60分一本勝負) 參加作
*お題: 甘い
*性愛的描写が含まれることがありますが、特定のCPを直接的に言及することはありません。 どうか自由に想像してください。
*韓國語原文: utopia-m.tistory.com/61
┗韓國語原文の作成後翻訳機を使うので文法が不自然かもしれません。
「それでその時隣席の田中が…」
二人だけの学校帰り。 得意になって騒いでいた奴が前触れもなく立ち止まった。 ふと向こうを向く視線。 その終わりを追ってたどり着くのは… ベーカリーだ。 まるまるとした字体の看板。 陳列台の中に並んでいるパステル・トーンのデザート。 人気ありそうなデザインだね。 俺の推測は見事に当たったのか、ガラス張りの壁越しに見える内部はかなりごちゃごちゃしている。
「ここ、先週までは工事が行われていたが。 ベーカリーになったんだ」
「そうだね。その前は精肉店だったかな」
淡々と答えた。 精肉店だった時代、看板に描かれた豚のマスコットが残像のように思い浮かんだ。 実は人間の設備なんかにあまり興味ないが、マスコットがかわいいとうきうきした声で言っていた奴はすぐ覚えられる。 二人きりで下校したのが一両日でもないから。
「……ベクター、ここでちょっと待ってくれる? すぐ来るから」
「え?おい、ちょっと…」
通報同然のお世辞。 問い返す俺を後ろに、奴は早足でベーカリーのドアに入った。 急に何だよ。 腹でもへったのか。 暇だから一応待ってみることにした。 遅れたら放っておいて行かなくちゃ。
「……あれ?」
眉間に皺が寄った。 集中したためだった。 ハンバーガーの形に可愛らしいサイズ。 彩度の低いピンク色。 奴がレジに持って行ったのはほかでもないマカロン二つだった。 意外だね。 普通お腹がすいたらもっとボリュームのあるものを選ぶんじゃないかな。 それともただ甘いものが食べたかったのか。 悩みを重ねる頃、いつの間にかベーカリーを出た奴がちょこちょこと俺に戻ってきた。
「これあげるよ、ベクター!」
いきなり奴が俺に何かを差し出した。 可愛らしいピンク色の···。 マカロン?これをなんで俺に? 中腰で受け入れながらも何一つ理解できなかった。
「何故これを俺にくれるの? 君が食べようと買ったんじゃなかったの?」
「あ、買うのが見えた? 大丈夫。 それはベクターのものだよ。 むしろ反対だから」
反対? 何一つ釈明しないまま、逆に俺の頭を掻く単語。 平気で自分のマカロンの包装紙をはがしながら奴は話しかけた。 ちょっと得意な様子だ。
「俺が食べようと買ったんじゃなくて、ベクターあげようと買ったついでに俺のも買ったんだ。 だからそれはベクターのもの!」
反対。その時やっと顛末が鮮明になった。 奴は、また特有の偏屈な利他心を発揮したんだな。 本当に終わりが分からない馬鹿だな。 手に持っているマカロンだけをじっと見つめ、やがて包装紙を剥がしてそのまま一口かじった。
「…甘い」
「うん!甘い!」
反響のように僕の答えに共感を示す奴。 マカロンをくれたのは奴なのに、どうしてプレゼントされた子供のように喜ぶのも奴なのか。 何とも理解できないし、呆れる暇もない奴だな。 今更思い出された瞬間だった。
それはマカロンに対する感想だけではなかったが、やり過ごすことにした。
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