20211016 問題
*ベクターワンライ(#ベクター版よからぬお絵描き60分一本勝負) 參加作
*お題: 問題
*性愛的描写が含まれることがありますが、特定のCPを直接的に言及することはありません。 どうか自由に想像してください。
*韓國語原文: utopia-m.tistory.com/59
┗韓國語原文の作成後翻訳機を使うので文法が不自然かもしれません。
「さあ、ここで問題! ベクターが一番好きな食べ物は何だろう?」
手に持っていたペンを、マイクのように俺に向けて聞く奴。 怪訝に皺くちゃになる俺の眉間。 突然の動作という言葉の他に何が必要だろうか。戸惑う気分を静めて、ようやく問い返すのには少し時間が必要だった。
「…急に何だ?」
「文字通り問題よ! 謎とも言えるし! この他にも好きな場所や好きな科目など聞きたいことがいっぱいあるから早く答えてね!」
それを聞いたんじゃないんだけど… 意味不明な謎というのはひと目で分る事実だから。 ため息を一度ついて再び対話を促した。
「つまり、何故それを聞くのかというのだ。 俺の好みを調べたところで君に得になることもないじゃないか」
「うん?あるよ?」
「…え?」
堪えきれずとびだした疑問詞。 これはまた、どういう話か。 俺の好みが得になるって? 映画やドラマに出てくるように、情報でも売ろうとするのか? あらゆる想像を広げようとした瞬間、奴の声が俺を静かに引き止めた。
「好きな人についてのことは たくさん知りたくなるものだろう? 俺は ベクターについてもっと知りたい! だから得になるんだよ!」
夕日をも真似るように燦爛たる微笑。 真っ直ぐに叙述した愛情。 奴が並べたのは、いつものように理屈が欠けためちゃくちゃな返事だった。 何度聞いても予測できない言葉。 何度聞いても俺の物でもない言葉。 それでも奴がうんざりするほど俺にくれた言葉。 俺はどんな気分だったかな。わざと答えは見つけはしなかった。 不快な気持ちではなかったから。
「…最初に聞いたのは何だっけ? 一番好きな食べ物?」
「うん!そうだ!」
「…ちょっと待って。 考え中だから」
奴の言うことに敢えて反論しなかったのは、話が通じないようで。 それだけだ。それだけだから。